当院の特長
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まさや先生の
オクチアドバイス

Vol.6「今回は「キシリトール」ついてお話します。」
キシリトールは虫歯を抑制する人工甘味料です。市販のガムやお菓子にも現在は普通に用いられており、皆さんも普段からよく目にすることが多いと思います。キシリトールについて理解を深めていただき、虫歯予防をより進めてもらうためにお話ししていきます。

■キシリトールの効果
キシリトールの効果としてだ液分泌の促進する効プラーク(歯垢)中のミュータンス菌(虫歯を作る代表的な菌)を減少させ、酸の生成を抑制し虫歯にならないようにする効果という事が挙げられます。

(1)だ液分泌の促進
キシリトールを摂取することによりだ液の分泌が促進されます。だ液の量が多くなるとだ液中のむし歯抑制成分も多くなり、むし歯になりにくくなります。また、だ液にはハイドロキシアパタイトという再石灰化成分も含まれおり、だ液量増加に伴い歯の再石灰化が促進されます。

(2)ミュータンス菌のエネルギー源とならない
ミュータンス菌とはお口の中に常在しているむし歯菌のことです。ミュータンス菌は通常、糖を取りこみエネルギー源として酸を生成します。この酸が虫歯の原因となります。しかし、キシリトールの場合、ミュータンス菌はキシリトールを取り込んでもエネルギー源にすることができないために弱ってしまい、 酸も生成できなくなります。従って虫歯ができにくくなるのです。 もう少し詳しく説明すると、通常、歯の表面についているプラークには、善玉菌(キシリトールに感受性のないミュータンス菌)が約10~15%と、悪玉菌(キシリトールに感受性のあるミュータンス菌)が、約85~90%、住んでいます。悪玉菌は口の中に食べかすや糖があると、それを取りこんで酸を作ります。この酸が虫歯の原因となっているのです。そしてこの悪玉菌はエネルギーを蓄えて増えていき、ネバネバ成分を出して、歯の表面にしっかりくっつきます。そのため歯ブラシしてもなかなか落ちません。善玉菌は酸を生成せず、なおかつネバネバ成分を出していません。そのため、歯ブラシで簡単に落ちるので、虫歯の原因になりにくいのです。 キシリトールがあると悪玉菌は、他の糖と同じように取り込んで酸を作ろうとしますが、うまく作る事ができません。結局、取りこんだキシリトールを外に出してしまいます。そしていったん外に出したキシリトールを悪玉菌は、また取りこんでしまうのですが キシリトールは前述のように悪玉菌のエネルギーになりません。結果逆にエネルギーを消費してしまい、数が減ってしまいます。善玉菌はキシリトールを取りこみません。そのためエネルギーを消費することもなく、数がだんだん増えていきます。 キシリトールを1日3食後に食べ続けていると、ほとんどが善玉菌になります。キシリトールを食べ続けた場合(2週間以上)75~83%くらいが善玉菌になったという報告もあります。増えた善玉菌は虫歯の原因になりにくく、歯ブラシで簡単に剥がれ落ちます。そのため歯の表面についているプラークの量も減っていきます。 では、キシリトールは他の糖(砂糖、果糖)と比較してどのくらい虫歯予防効果があるのでしょうか?フィンランドのトゥルク大学における2年間の実験では、砂糖と果糖の平均DMFS値(虫歯発生指数)は、それぞれ7.2と3.8でしたが、キシリトールでは、事実上全く新しい虫歯は発生しなかったという報告があります。 また、キシリトール含有率の高い(70%以上)ガムには歯垢中のミュータンス菌を減少させる効果があります。(Wennerholmの研究)

キシリトールには以上のようないろいろな効果があります。
まとめますと虫歯菌(ミュータンス菌)がゼロになる事はありません。しかしキシリトールを摂取することで虫歯菌の中の悪玉菌を減らし善玉菌を増やすことで虫歯リスクを軽減していくことができます。 キシリトールを食べれば必ず虫歯予防ができるわけではありません。

一番大切なのは歯磨きです!
歯の裏側や間、歯ぐきと歯の境目をきちんと毎日磨くことが基本となります。
{キシリトールの効果的な摂取のしかた}

キシリトールの一日摂取の目安は5~10gです。
歯科医院専売のキシリトール100%ガムは一粒1.3gなので 1回1粒、1日3~4回摂取してください。 キシリトール100%タブレット(下の写真のタブレットの場合)は一粒0.9gなので 1回3粒、1日3回摂取してください。そして、キシリトールを摂取することで小さいお子さんはお腹がゆるくなることがある事を覚えていてください。

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